キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

会長の足音が聞こえてきて、ドキドキと速さを増す心臓の音を聞きながら、ギュッと目をつむる。


寝たフリ!寝たフリ!



会長がリビングに入ってくる音が聞こえる。


バサッとカバンを置いたみたいな音が聞こえてきて……


ひぃっ!こっちに来る!



「おい。寝てるのか?」



ドキドキドキドキ。



「……」



知らんふり!知らんふり!



「……ったく。腹冷えるだろうが」



会長が、何かを私の体にかけてくれたみたい。



「ん?」


お!?気付いた!?今、気付いたよね!?



実は私、今回の中間テストで見事全教科70点以上をクリアしたんです。


自分でもビックリ。


頑張るとは言ったものの、やっぱり心のどこかで無理だったらどうしようって思ってたから。


だから、本当に嬉しくて嬉しくて。


いち早く会長に伝えたかったんだけど、何だかそれもちょっと照れくさくて。


だって、私絶対にヘラヘラ笑っちゃうもん。


そんでもって、会長に褒めてもらいたくなっちゃうもん。


だけど、アイツにそんな醜態をさらすなんて絶対無理!!



ってなわけで、私はこの作戦を使うことにしたわけだ。


題して、『どうぞ、勝手に見てください』
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