キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
そもそもクラスに全く馴染めてない私が、その“みんな”に入っているかどうか自体怪しい。
友達とか、仲間とか、この学園で浮きに浮きまくってる私には縁のない話だ。
ざわめくクラスメイト達のやり取りを、机に頬杖をついてどこか俯瞰していたら、「はーい!みんな最後まで話を聞いてくださーい!」と実行委員がみんなに呼びかけた。
「うちのクラスの場合、週3で午後練とか言ってもダルイって参加しない人が多いと思うんですよ。まぁ、実際俺もそうだし。だけど、そんなみなさんに朗報です!」
朗報?
クラスメイト達の視線が実行委員へと集まる。
「見事球技大会を優勝したクラスには、な、なんと!学園長からの優勝商品として、高級焼肉店食べ放題チケットが贈与されます!」
高級焼肉店の食べ放題チケット?
なんだそれ。
いくら“高級”がつく焼肉店だからって、この学園はお嬢様お坊ちゃんの集まりだよ?
そんなチケット誰が欲しがるの?
高級焼肉店の焼肉なんて、食べようと思えばいつでも食べられる家柄の人ばかりでしょ。
そう思ったのに。
「えーーー!?マジで!?すげー欲しい!!」
え?
「焼肉食べ放題とかめっちゃ魅力的ーー!!」
ええ!?
「クラスみんなで食べに行こうぜー!!」