星喰いと職人【短編】
星喰いは職人の骸(ムクロ)を抱いて泣いた。
声も涙も枯れそうな程泣いた。
お互いに顔を知らなくて、
大嫌いだった。
本当は好きだった。
大嫌いなくらい知っていた。
言葉のない二人の関係は、その分相手の心をよく見ていた。
もっと知りたかった。
今さら言ったって、返っては来ないのに。
それでもあなたの心の温かさを、淋しさを、
私は確かに感じていたよと。
星喰いは、泣いたのだ。
二人はほんとは、
もう友達だった。