きみだけに、この歌を歌うよ




「うん……未練タラタラだね。でも、愁にはもう杏里ちゃんっていう好きな人がいるから……諦めなきゃいけないの」

「そのわりには思い出の曲が聴きたいとか、その元カレを諦める気なんかないんだろ?」



そう……。

それもそのとおりだ。

諦めなきゃいけないって思ってても、きっと私は愁のことを諦めれない。



むりなんだ、好きすぎて。

私の中から愁への想いを消すなんて、きっと、一生かかってもむりだ。



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