きみだけに、この歌を歌うよ



「私……もう愁とは戻れないのかなぁ?」

「さぁな。先のことはわからねぇ」

「ねぇ……もう、どうしたらいいの?胸が痛くておかしくなりそう…」

「好きな人ができたからっていきなり離れていくような、そんな自分勝手な男は忘れるべきだと思うけどな」



忘れるべきだって言われたところで。

そう簡単に忘れられないから、私はこうして苦しんでるんだ。



「むり…忘れたいけど考えちゃう」

「はぁ。ほんっとにめんどくさい女だなぁ」



そんなこと自分でもわかってる。

私だって、いまのメソメソした私が大ッキライ。


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