きみだけに、この歌を歌うよ
「だって大好きだったもん。手を繋いだのもデートしたのも抱き合ったのも、キスしたのもぜんぶ……愁がはじめてだったもん」
「じゃあ愛されることが、いかに幸せなことかってのはちゃーんとわかってんだろ?」
……わかってる。
ひとりで歩く通学路より、愁と手を繋いで歩く通学路の方がたくさん笑えるってこと。
好きだよって言われて思うこと。
抱きしめられて思うこと。
キスをして思うこと。
愁といるとなにをしてても、幸せだなって思ってた。