きみだけに、この歌を歌うよ
「なんで私……泣きそうになんかなってるんだろ…」
九条くんに言われた『ただの友達』っていう言葉がやけに引っかかる。
九条くんにとって、私は『ただの友達』なのかもしれないけれど…。
私の中で、九条くんという存在は。
いつの間にか、『ただの友達』よりもずっとずっと大きくて。
もっとずっと大切に思える存在になっていて。
同じ時間を過ごしていくうちに、『ただの友達』から『好きな人』に変わってしまったのだと。
九条くんに『ただの友達』だと言われたことで、気付かされてしまった。