きみだけに、この歌を歌うよ
「この通学路の景色にも見慣れたけど……。菜々の作り笑いも見慣れたな」
「へぇっ……!?作り笑い?なっ、そんなことはっ……」
「バレバレ。どうせアイツとなんかあったんだろ?」
「いや……その…」
驚いて左となりを見ると、九条くんは呆れたような顔をして私を見ていた。
すごいなぁ、九条くん。
洞察力があるというか…勘が鋭いというか。
「まぁ……うん。そう、あったの」
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