きみだけに、この歌を歌うよ




「そのせいで杏里は余計に菜々にキツくあたるようになってしまって、ただ事態を悪化させただけになって…」



そうか……そういうことだったのか。

去り際に愁と別れろ、やブスやら。

呼び出されてはいつ別れるの?と、口で攻撃をしてくるだけだった。

だけど。

すれ違いざまにわざと肩にぶつかったり、足をかけて転ばせたりするようになった理由は、そういうことだったのか。



愁が私を庇ったことが、気にくわなかったんだろう。



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