きみだけに、この歌を歌うよ




愁は好きな人ができただなんて、ウソをついてまで私から離れた?

その真相のすべては、止まらないイジメの手から私を守るために?



「なによ……それっ」



愁をキッと睨みつけたとき、目の奥からじわっと涙がこみ上げてきた。



たしかに、イジメられているときは辛かった。

家に帰ると、ベッドにもぐって声を殺し泣くこともあった。



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