きみだけに、この歌を歌うよ



*********


「あっ!菜々っ、おはよーっ!あれ、どした?今日はひとり~?」



翌朝になって、校門のところでひとりで歩いていた梓と会った。

以前まではたびたび、毎朝桜並木の中の自動販売機の前で待ち合わせしていたのだけれど。

このところ、梓と登校していない。



たぶん、私がたびたび九条くんと一緒に登校するからだろう。

梓はなにかと私と九条くんが付き合えばいいのに、とかって言ってくるから。

気を使っているのか、梓から一緒に学校行こうと誘われることがなくなった。


< 362 / 545 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop