きみだけに、この歌を歌うよ



「適当な気持ちで愁と付き合ってたくせに!私は死ぬほど愁のことが好きなのに!」

「別に適当な気持ちなんかじゃないって前にも言ったよ?」

「適当でしょ?好きでもないくせに、告られたからってとりあえず付き合ったって適当じゃん!」



そのセリフも、もう何度言われたことかわからない。



でもそれは、本当のことだ。

愁とは告白されたときにはじめて話した。

それなのに付き合ったのは、愁の強い押しに負けてしまったから。



だから、好きって気持ちはなかった。

それを適当な気持ちだって言われるのは仕方がないと思ってる。



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