きみだけに、この歌を歌うよ



「じゃあ、そういうことだから」



眉をよせて難しそうな顔をうつ向けた愁。

その声は、氷のように冷たかった。



「なんでっ!誰なのっ、好きな人って……!」



愁は問いかけに答えることはなく、私の前からさっさと離れていった。



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