欠片のオルガン
第一章

オルガンの心地よい音が俺の耳に響く。


よく知った音調が、俺を夢の狭間から現実に戻す。



目を覚ますときっと居るだろう。




窓辺で、オルガンを弾く彼女が。





そして、俺に向かって「また寝てたの?」
なんて、聞いてくるはずだ。

それで、俺は「別に良いだろ」って答えるんだ。



…、いつもと同じように


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