神様修行はじめます！　其の五のその後
「それをそう言い切ってしまうところが、実にキミらしいんだよ」


　門川君はそう言って、すごく楽しそうな顔で笑った。


　門川君だけじゃなく、他のみんなも同様に笑いながらあたしを見ている。


「アマンダ、わたくし、あなたと出会えたことに感謝してもしきれませんわ」


「わたくしめも、天内のお嬢様と出会えて心から感謝しております」


「ボクもです。天内さんのおかげで、ボクやボクの一族は未来が開けました」


「それを言うならマロだってそうでおじゃるよ」


「あたしも里緒には感謝してるわ。こんな素晴らしいあたしを、なぜか誰もお嫁にもらおうとしなかったけど、あんたと出会って運が開けて典雅と結婚できたしね。今はとっても幸せよ」


「塔子おぉ―！　世界で一番愛してるでおじゃる――！」


「典雅、うるさい。お腹に響くからやめてちょうだい」


　塔子さんとマロさんの掛け合いにみんながドッと笑った。


　考えてみればみんなとの最初の出会いは、なかなか悲惨な状況だったよなあ。


　お互いに反目してたり、命がけで戦ったり。それが今ではかけがえのない存在になってる。


　ほらね？　人生ってなにが不幸で、なにが幸運かわからない。


　仲間の顔を一人ひとり見回して、そんな巡り合わせの不思議さにあたしの方こそ心から感謝した。


　そして、あたしをじっと見つめている門川君の澄んだ目を見つめ返す。


「天内君。僕は君という存在と巡り会えた幸運にこれからも一生感謝し続けるよ。何度でも、何度でも」
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