神様修行はじめます! 其の五のその後
で、門川君が『しま子をこのまま道場内に住まわせる』って周囲に宣言したとき、神の一族たちは大騒ぎになった。
だって調伏しているならまだしも、しま子は鬼神のまま。
当然のごとく大反対の嵐が巻き起こって、『しま子を異界へ送り返せ』運動にまで発展しちゃったの。
本当に大騒動だったんだよ。まるでデモ隊みたいだったんだから。
でもどんなに周囲から反対されようが、非難されようが門川君は頑として意思を曲げない。
それで、困り果てた門川上層部が交換条件を持ちかけてきたんだ。
『天内の娘を正妻にしないと約束してくださるのなら、赤鬼のことは黙認いたしましょう』って。
いやー、話を持ち掛けられたときは、『そうきたか!』って思ったね。
嫁取りに関して、ぜんぜん自分たちの思い通りにならない門川君に手こずっていた上層部にとって、これは絶好のチャンスだ。
あたしを取るか、しま子を取るか。
こんな効果的な交換条件はないよ。だってしま子を選べば、門川君はあたしを失う。
でも逆にあたしを選んでしま子を見捨てれば、彼はあたしからの信頼と愛情を失う。
どっちに転んでも門川君は、あたしと結婚できないってわけだ。
さすがタヌキじじいの集団だよ。老獪だよねぇ。
『亀の甲より年の劫』っていうけど、あの連中も、ムダに顔のシワが多いわけじゃないんだね。
で、答えに困窮している門川君に変わって、あたしがその場で即答したの。
それでオッケーですって。
だって調伏しているならまだしも、しま子は鬼神のまま。
当然のごとく大反対の嵐が巻き起こって、『しま子を異界へ送り返せ』運動にまで発展しちゃったの。
本当に大騒動だったんだよ。まるでデモ隊みたいだったんだから。
でもどんなに周囲から反対されようが、非難されようが門川君は頑として意思を曲げない。
それで、困り果てた門川上層部が交換条件を持ちかけてきたんだ。
『天内の娘を正妻にしないと約束してくださるのなら、赤鬼のことは黙認いたしましょう』って。
いやー、話を持ち掛けられたときは、『そうきたか!』って思ったね。
嫁取りに関して、ぜんぜん自分たちの思い通りにならない門川君に手こずっていた上層部にとって、これは絶好のチャンスだ。
あたしを取るか、しま子を取るか。
こんな効果的な交換条件はないよ。だってしま子を選べば、門川君はあたしを失う。
でも逆にあたしを選んでしま子を見捨てれば、彼はあたしからの信頼と愛情を失う。
どっちに転んでも門川君は、あたしと結婚できないってわけだ。
さすがタヌキじじいの集団だよ。老獪だよねぇ。
『亀の甲より年の劫』っていうけど、あの連中も、ムダに顔のシワが多いわけじゃないんだね。
で、答えに困窮している門川君に変わって、あたしがその場で即答したの。
それでオッケーですって。