君はヴィラン ―冷血男子は結婚に懐疑的―
その時だった。結界の張ってあるはずの公園に人が立ち入ってきた。
重い足音は、由真がこの魔獣と最初に対面したホテルの屋上に現れた青い甲冑を纏った男だった。
「あれは……」
由真が、青い甲冑を注視した。
「誰?! てか結界内にどうやって」
礼門が警戒して身構えた
緩嫁をかかえている素子を背後にかばうように征治と蘇芳が、青い甲冑と対峙するように礼門と由真が立ちはだかった。
「あなたは誰? あの魔獣はあなたの仕業なの?」
由真が、甲冑に対峙し、声をかけた。
「私自身がそうしたかといえば、そうでは無い」
青い甲冑が口をきいた。
そして、由真は、その声が、聞いた事のある声である事に気づいた。
「だが……、まだ、彼女にはやってもらいたい事がある、……さあ、戻っておいで」
甲冑の男が、両腕を広げると、その声に従って、ぐったりと倒れていた緩嫁が目を覚ました。
素子は、緩嫁を拘束はしていなかった。
緩嫁は、素子の腕から逃げるようにして起き上がり、甲冑の男の元へ駆け寄った。
「ごめんなさい、私……」
素子がすまなさそうに言うと、征治が、素子の肩を掴んだ。
「すみません、私もです、注意が足りませんでした」
「謝罪の言葉はいい、今は彼女を……」
蘇芳が追おうとした。
重い足音は、由真がこの魔獣と最初に対面したホテルの屋上に現れた青い甲冑を纏った男だった。
「あれは……」
由真が、青い甲冑を注視した。
「誰?! てか結界内にどうやって」
礼門が警戒して身構えた
緩嫁をかかえている素子を背後にかばうように征治と蘇芳が、青い甲冑と対峙するように礼門と由真が立ちはだかった。
「あなたは誰? あの魔獣はあなたの仕業なの?」
由真が、甲冑に対峙し、声をかけた。
「私自身がそうしたかといえば、そうでは無い」
青い甲冑が口をきいた。
そして、由真は、その声が、聞いた事のある声である事に気づいた。
「だが……、まだ、彼女にはやってもらいたい事がある、……さあ、戻っておいで」
甲冑の男が、両腕を広げると、その声に従って、ぐったりと倒れていた緩嫁が目を覚ました。
素子は、緩嫁を拘束はしていなかった。
緩嫁は、素子の腕から逃げるようにして起き上がり、甲冑の男の元へ駆け寄った。
「ごめんなさい、私……」
素子がすまなさそうに言うと、征治が、素子の肩を掴んだ。
「すみません、私もです、注意が足りませんでした」
「謝罪の言葉はいい、今は彼女を……」
蘇芳が追おうとした。