君はヴィラン ―冷血男子は結婚に懐疑的―
「魔獣出現しました! 津久根山神社です」
夕刻、地図上に表示されたアラートに、真っ先に気づいた素子が立ち上がった。
そう、時間をあけずに再出現はあるかと思ったが、ここまで早いとは思わなかったが、由真の覚悟は決まった。
「津久音山神社なら、今部長達が哨戒中です、先に向かってるみたいです」
ルナが由真と素子に言った。
研究室にいる蘇芳を呼び出して、急ぎ三人で現地へ向かう。
幸い、パトロール中の礼門と征治が先行している。避難誘導等できれば、被害は最小限ですむだろう。
蘇芳の運転するフォレスターで現場へ向かうさなか、悲壮な決意を瞳に宿らせている由真を、素子が気遣った。
「……大丈夫?」
休んでいてもかまわない、と、言えないところがツラいようで、素子は由真の手を握った。握られた手の暖かさに、由真が笑顔を作った。
「大丈夫、でも、もしもの時はフォローよろしく、素子さん」
夕刻、地図上に表示されたアラートに、真っ先に気づいた素子が立ち上がった。
そう、時間をあけずに再出現はあるかと思ったが、ここまで早いとは思わなかったが、由真の覚悟は決まった。
「津久音山神社なら、今部長達が哨戒中です、先に向かってるみたいです」
ルナが由真と素子に言った。
研究室にいる蘇芳を呼び出して、急ぎ三人で現地へ向かう。
幸い、パトロール中の礼門と征治が先行している。避難誘導等できれば、被害は最小限ですむだろう。
蘇芳の運転するフォレスターで現場へ向かうさなか、悲壮な決意を瞳に宿らせている由真を、素子が気遣った。
「……大丈夫?」
休んでいてもかまわない、と、言えないところがツラいようで、素子は由真の手を握った。握られた手の暖かさに、由真が笑顔を作った。
「大丈夫、でも、もしもの時はフォローよろしく、素子さん」