婚活女子とイケメン男子の化学反応
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「ごめんなさい……やっぱりムリ」

涙目で背中を向けた私を、零士さんが慌てて抱きしめる。

「分かった。もうやめような。もう何もしないから」



ここは零士さんのマンションの寝室。
今夜こそはと覚悟を決めたはずだったのに、私は下着を脱がされた瞬間、パニックを起こしてしまったのだ。

零士さんは私の頭を撫でながら、「怖がらせてごめん」と何度も繰り返す。
でも、悪いのは、いつまでもコンプレックスに怯えているこの私なのだ。

「いえ………違うんです。これは零士さんのせいじゃなくて……私の体の問題で」

「ん? 体の問題?」

零士さんは手を止め、私の顔を覗き込む。
私はまっ赤になりながら小さく呟いた。

「ホントに小さいんです。………引かれちゃうくらい」

「えっ……? 小さいって………胸の話?」

キョトンとする零士さんに、私はコクリと頷く。

「麻里奈さんなんて……Dカップくらいありました」

脱衣所で指輪を見つけたあの日、私は彼女の豊満なバストにもショックを受けていたのだ。

「いや……麻里奈は今、関係ないよね?」

「そうなんですけど……私なんてBにも満たないですよ………きっとガッカリさせちゃいます。私のような色気のない体では男の人が欲情できるはずないです」

言葉にしたら、余計に虚しさが込み上げた。

「そんな訳ないだろ。胸の大きさなんてどうだっていいよ」

零士さんは私の目を見てピシャリと言った。

「あのさ、鈴乃……。俺が今、鈴乃を前にして、どれだけ欲情してると思ってるの? 今ここで証拠見せてあげようか?」

「えっ、あつ………いえ………それはいいです」

慌てる私を見て零士さんがふっと笑った。

「鈴乃が気にすることなんて何もないから。こんなに綺麗な体してるんだし、もっと自分に自信もちなよ」

「……………はい」

胸が熱くなった。
おせいじかもしれないけれど素直に嬉しかったから。

あんなに不安だった気持ちが、零士さんの一言で嘘のように晴れたのだ。

「私………ずっと兄の言葉を気にしてたんです。兄は今日、今までのことを謝ってくれましたけど、こればっかりは事実だし……実際に私の胸を見た人の意見だったので」

と、その瞬間、零士さんの眉がピクリと動いた。

「は? あいつに胸見られてるの?」

零士さんは勢いよく起き上がると、私の両手をベッドに押さえつけながら訝しげに見下ろした。

おかげで、あんなに隠していた胸が思いきり露わになった。

「あっ、えっと………お風呂上がりにチラッとですけど」

恐る恐るそう答えると、零士さんの表情がますます険しくなっていった。

「ごめん……鈴乃。初めに謝っとく」

「えっ?…………あっ!!」

零士さんの言葉の意味はすぐに分かった。
まるで電流でも流されたような感覚。

コンプレックスだと言った私の胸を、零士さんが激しく愛撫したのだ。

そして、零士さんのキスはそのまま下へとおりていき………あまりの羞恥心に頭がおかしくなりそうだった。

「鈴乃…………愛してるよ。俺が今までどれだけ抑えてきたか……分からせてあげるから」

そう言って、本能のままに攻め続ける零士さんに、私もどんどん乱されていき……

こうして、この夜、ついに私達はめでたく結ばれたのだった。





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