蝶の羽ばたきで野原を守っちゃいます!
しばらく息を整えてから周りを見渡す。
「ここは…どこだ?」
さっきとはまったく違う。都会じゃない。
今出てきたらしい池。池の回りに群生する巨大な雑草らしき植物。なんか記憶とだいぶ違うぞ?
検証してみる。
まず俺が落ちたのは池じゃなくて川だったし、周りにこんなデカイ雑草は無かった。
ん?もしかして拉致された? いやいやそんなわけ無いだろう。
もしそれで山に捨てられたとしてもこんな植物見たこと無い。
俺の身長をゆうに越す30メートルごえの雑草。
ここで俺、閃いた。
これ、ただの夢なんじゃないか?
だっていきなりこんなところに来るなんて夢以外考えられない。
それに巨大な雑草。あれは無いわ。
夢を決定付けるように、水面にうつる俺は見た目16歳位の昔の姿にアホ毛風の触角、背にはうす黒い翅。
「虫だ。」
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