【短編】手のひらを、太陽に…
 半年前、大学を卒業する直前に洸は葵や公英に会いに東京へ来ていた。
 その時、葵は洸に自分の想いを伝えたという。


 洸からの返事は
“これまでの友達関係でいたい”
だったという。

 それからというもの、葵はこれまでの関係を保とうとするものの、何だかぎくしゃくした感じになってしまうという。


「なんだ…。早くそれ言ってくれればよかったのに…。」

 公英は心配そうな表情で言った。

「うん…なかなかお姉ちゃんに言うタイミングつかめなくて。」

 葵は苦笑した。

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