【短編】手のひらを、太陽に…
「洸くんに告白したのもさぁ…。」
葵はうつむきながら続けた。
「洸くんの気持ちは薄々気付いてたんだ。私を好きなこと、でも、ひょっとして私の病気をすべて受け入れられるか戸惑っていたんじゃないかってことも…ね。だけど、私は自分の気持ちを自分の言葉で正直に伝えたかった。それだけなの。それ以上のことを、私は求めていなかった。…だから、友達のままでって言われても、ましてや友達にすらもう戻れないって言われても、あの時にはちゃんと覚悟ができていたんだ。」
葵はすっと顔を上げ、志音を見た。志音の目には、涙がたまっていた。
「…志音…。いやだ!もう大丈夫だよ!何はともあれ、今の私は元気だし、過去の話だよ。」
葵は照れたように明るく振る舞った。
「…ごめん!ううん!違うの。…気にしないで!何でも…ないんだ…。」
志音は潤んだ目を慌てて擦った。
葵はうつむきながら続けた。
「洸くんの気持ちは薄々気付いてたんだ。私を好きなこと、でも、ひょっとして私の病気をすべて受け入れられるか戸惑っていたんじゃないかってことも…ね。だけど、私は自分の気持ちを自分の言葉で正直に伝えたかった。それだけなの。それ以上のことを、私は求めていなかった。…だから、友達のままでって言われても、ましてや友達にすらもう戻れないって言われても、あの時にはちゃんと覚悟ができていたんだ。」
葵はすっと顔を上げ、志音を見た。志音の目には、涙がたまっていた。
「…志音…。いやだ!もう大丈夫だよ!何はともあれ、今の私は元気だし、過去の話だよ。」
葵は照れたように明るく振る舞った。
「…ごめん!ううん!違うの。…気にしないで!何でも…ないんだ…。」
志音は潤んだ目を慌てて擦った。