【短編】手のひらを、太陽に…
志音は廊下で立ち止まっていた。
「志音…大丈夫?」
公英は志音の前に回った。葵の頬に触った右手を震わせていた。
「こんなの…信じられないよっ…。」
志音の声はつぶやくように小さかった。
「志音…」
「どうしてなの!?葵、病気治ったから退院したんでしょ!?1週間前は元気だったよ!普通に笑ってたよ!!なのに………。なんで……っ!」
志音は大粒の涙を流しながら、公英に訴えるように叫んだ。
「志音…。葵は完全に治ったから退院したわけじゃないの。退院するときに癌が見当たらなかったから退院できたの。白血病って完全に癌が消えるまで長い時間観察してなきゃいけないの。…葵の中にはまだ癌があったのね。」
「そんな…何で?! 葵なら……葵なら友達になれると思ってたのに…。もっと話したかった、もっと遊びたかった、もっと! …もっと葵を知りたかった……っ!」
志音はその場に泣き崩れた。
公英は黙って志音を抱き締めた。
「志音…大丈夫?」
公英は志音の前に回った。葵の頬に触った右手を震わせていた。
「こんなの…信じられないよっ…。」
志音の声はつぶやくように小さかった。
「志音…」
「どうしてなの!?葵、病気治ったから退院したんでしょ!?1週間前は元気だったよ!普通に笑ってたよ!!なのに………。なんで……っ!」
志音は大粒の涙を流しながら、公英に訴えるように叫んだ。
「志音…。葵は完全に治ったから退院したわけじゃないの。退院するときに癌が見当たらなかったから退院できたの。白血病って完全に癌が消えるまで長い時間観察してなきゃいけないの。…葵の中にはまだ癌があったのね。」
「そんな…何で?! 葵なら……葵なら友達になれると思ってたのに…。もっと話したかった、もっと遊びたかった、もっと! …もっと葵を知りたかった……っ!」
志音はその場に泣き崩れた。
公英は黙って志音を抱き締めた。