【短編】手のひらを、太陽に…
手紙
志音へ
名古屋から戻ってすぐにまた高熱を出してしまいました。
あなたにいつまた会えるかわからないから、名古屋の帰りの新幹線で言えなかったことを、ここにしたためておきます。
まず、私に本当のことを話してくれてありがとう。すごく勇気のいることだと思う。だから言ってくれただけで嬉しかったし、志音を誉めたい。一歩前に進めたことを。
新幹線の中でも言ったけど、本当に志音は辛かったんだね。でも、その辛さや苦しみを通って、今志音が生きていること、本当に嬉しく思う。
まだ私たち知り合って短いけど、志音が生きていてくれなかったら私は志音に出会えなかった。志音は私の唯一の友達。出会えてよかった。