つちかぶりひめ


「まさか若葉様や姫様以外にも、私たちと農作業をしようとしてくれる貴族様がいるとは…!」


村人と共にさくと十夜は野菜を収穫する。

さくについて行くことにした十夜だったが、まさか自分が農作業をするとは思っていなかったためたじろいだものの、隣で楽しそうに作業するさくを見て自分も参加してみることにしたのだった。


「貴族様筋いいね!さすがだ」

「皆さんは、いつもこんな大変なことを…?」

「おう!美味しい野菜作って、いろんな人に食べてもらうために作ってんですよ!ここの野菜は宮に近い分、貴族の方への献上品としてあげることも多いんです。昔は貴族なんてって思ってたけど、若葉様や姫様のような貴族もいるって知って、そしたらなおさら美味しい野菜食べさせてあげたいなってなるでしょう?」


「みんなが作るお野菜、とっても美味しいんだよ〜!」


わいわいと楽しそうに話す村人とさくを見て、十夜は頭の中で考えを巡らしていた。



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