つちかぶりひめ


「ほら、さく姫様!今日は天気も良いですし、一緒に村に降りてみますか?」


普段であれば絶対に許さないであろう鈴から、村へと向かう提案を受ける。

鈴たちを心配させてしまっていることにも心が痛んでいたさくは、笑ってその言葉を受け入れた。




「さく姫様!!最近お見かけしないから心配していたんですよ!!!」


「さく姫様!美味しい野菜取れたので持って行ってくだせぇ!」


「さく姫様!」

「さく姫様!」



村に着いて早々、さくの存在に気付いた村人たちがさくの周りへと集う。

久しぶりの村人たちとの会話に自然と漏れた笑顔を見た鈴は、1人服の袖で目元を覆った。




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