【完】はじめての…
そんな雨のある日。
好きな人って、なんて考えが
ぐるぐるしてたころ。
春菜は先に帰っていたので
1人で帰ることにした。
帰り道の途中で翔を見かけた。
「翔ー?なんで傘さしてないの…!」
走ってかけよると
「ん?いや、まぁささなくても
だいじょぶかなって。傘忘れたんだよ。」
確かにこの距離ならささなくても
大丈夫かもしれないが
むしろ髪が雨水に濡れているから
ポタポタと垂れているのを見て
「いや、家帰るよね?
それまで入ってよ!」
半ば強引にわたしはさしていた傘を
翔の頭の上にもかかるようにさした。
「わりぃな、ひな。」
「そう思うんなら、折りたたみでも
持ってこようね?
でも会えたからよかったかな?」
「そうだな、じゃあ傘持つよ」
「いやいや、わたしのだし、持つよ」
「…まぁそうじゃないと、俺の高さじゃ
ひなの頭に当たりそうだしな」
そう、わたしの方が2、3cm翔より
身長が高かった。
「当てられるの嫌だし、
もう着くからいいでしょ…」
ふっ、と翔は笑ったように見えたが
気にせず歩き始めた。
♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚
家の前に着くと
「ありがとな、助かったよ」
とにっこりされた翔の笑顔が
わたしに向けられた。
どき。
え、なにこれ。
「じゃあここでな、風邪引くなよー!」
「…え、あ、うん。って!
翔の方がでしょ!!」
なんて叫ぶように言ったからか
エントランスでわたしの声が響いて
余計に顔がほてったような、
そんな気がした。
え…わたしが好きな人って、翔?
好きな人って、なんて考えが
ぐるぐるしてたころ。
春菜は先に帰っていたので
1人で帰ることにした。
帰り道の途中で翔を見かけた。
「翔ー?なんで傘さしてないの…!」
走ってかけよると
「ん?いや、まぁささなくても
だいじょぶかなって。傘忘れたんだよ。」
確かにこの距離ならささなくても
大丈夫かもしれないが
むしろ髪が雨水に濡れているから
ポタポタと垂れているのを見て
「いや、家帰るよね?
それまで入ってよ!」
半ば強引にわたしはさしていた傘を
翔の頭の上にもかかるようにさした。
「わりぃな、ひな。」
「そう思うんなら、折りたたみでも
持ってこようね?
でも会えたからよかったかな?」
「そうだな、じゃあ傘持つよ」
「いやいや、わたしのだし、持つよ」
「…まぁそうじゃないと、俺の高さじゃ
ひなの頭に当たりそうだしな」
そう、わたしの方が2、3cm翔より
身長が高かった。
「当てられるの嫌だし、
もう着くからいいでしょ…」
ふっ、と翔は笑ったように見えたが
気にせず歩き始めた。
♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚♡。.:・¤゚
家の前に着くと
「ありがとな、助かったよ」
とにっこりされた翔の笑顔が
わたしに向けられた。
どき。
え、なにこれ。
「じゃあここでな、風邪引くなよー!」
「…え、あ、うん。って!
翔の方がでしょ!!」
なんて叫ぶように言ったからか
エントランスでわたしの声が響いて
余計に顔がほてったような、
そんな気がした。
え…わたしが好きな人って、翔?