ネコと教師

(……誰もいない)

もう皆まで言うまい。

立っていたのは白石淳子だった。

「白石?な、なんか用か」

俺はなんとか平静を保ちつつ、どうにかそう返した。

びっくりした。

声が震えていた。

「やあ。なんかあたしのこと、話してるみたいだったしね。混ぜてもらおうと思って」

(ぎゃあ!)

「は、は?なに言ってんだ。し、白石の話なんてしてないぞ、俺ら」

頭がくらくらする。

俺の顔はいま、真っ青か真っ赤かどっちだ?


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