ネコと教師
それでも、いつか正しくあたしを教えてくれる誰かがいてくれるはずだと思って、その後もあたしは同じようなことを続けた。
そのまま二年生になり、担当の先生が一新されて期待したけど、それでもやっぱり、あたしの「魅力」は変わらなかった。
そうして季節は無意にめぐり、冬になった。
ちょうど十二月の一日。
家での生活が一変した。
父が女をつくって逃げたので、母が病んだ。
あたしは、そのときの先生にまだ結論を出してもらえていなかったが、家のことが大変だったので、それどころではなくなってしまった。
あたしはしょうがないので、その相手を母に替えることにした。
母が一番、付き合いやすそうな、そんな自分を演じることにした。
それがいまの「あたし」だった。
物事に楽観的で、手をかけなくてもお金だけ与えていれば、自分でどうとでもするような、嘘つき。
あたしは学校で、変人と呼ばれるようになっていた。