ネコと教師
9・2(-1)
「ただいまー」
と言ったところで返事はなし。
ケータイを取り出し、時計を見た。
時刻は十五時半を少し回ったあたりだった。
ならきっと眠っているのだろう。
あたしは制服の替えの服を取りに、二階の自分の部屋へ行った。
あたしの部屋には生活感がない。
普段あまりいないし、いたとしても洗濯物や勉強道具なんかを置くか、逆にとるかするために入るだけだったからだ。
今日はとりに来た日なので、その通り着替えを持って一階のお風呂場へむかった。
そして、二日ぶりにお風呂に入った。
お金が底をついたのが昨日の夜で、今日から学校だったから、いままでお風呂に入る余裕がなかったのだ。
夏の風呂抜かしは本当きつい。
放っといても汗かくから。