don't wоrry Be happy
one
哀しみの杯
「あーちゃん。ごはん置いておくわね」
「・・・」
「好きな時に食べていいから・・・しっかりと食べて頂戴ね・・・」
だいすきなおばあちゃんがごはんを持ってきてくれるけど、無言を貫いた。
だって今・・・誰ともしゃべりたくない。
一人でいたいんだ。
だからそうおじいちゃんとおばあちゃんに伝えた。そっとしておいてほしいと。
そうしたら、そっとしておいてくれた。ふたりは優しかったから。
でも、一日に何度か入れ代わり立ち代わりでドア越しに声をかけてくれるんだ。
だけど私は、結局。無言。それに変わりはない。
すこし、もう声が出なくなっちゃったのではないかと心配になった。もう高いほうの声は。高音は出ない気がする。あくまで。気がする、だけど・・・。
「あーちゃん。大丈夫かい?」
またおじいちゃんの声。
先ほどから、あーちゃんとよばれている私は、前沢 亜心。小さい時から、友達や親から、あーちゃんと呼ばれていた。
・・・今は引きこもり。ある一件で休養している。休養しているんだから当たり前だけど、中学校に通っていない。
・・・できればその一件とやらは思い出したくない・・・。
「・・・」
「好きな時に食べていいから・・・しっかりと食べて頂戴ね・・・」
だいすきなおばあちゃんがごはんを持ってきてくれるけど、無言を貫いた。
だって今・・・誰ともしゃべりたくない。
一人でいたいんだ。
だからそうおじいちゃんとおばあちゃんに伝えた。そっとしておいてほしいと。
そうしたら、そっとしておいてくれた。ふたりは優しかったから。
でも、一日に何度か入れ代わり立ち代わりでドア越しに声をかけてくれるんだ。
だけど私は、結局。無言。それに変わりはない。
すこし、もう声が出なくなっちゃったのではないかと心配になった。もう高いほうの声は。高音は出ない気がする。あくまで。気がする、だけど・・・。
「あーちゃん。大丈夫かい?」
またおじいちゃんの声。
先ほどから、あーちゃんとよばれている私は、前沢 亜心。小さい時から、友達や親から、あーちゃんと呼ばれていた。
・・・今は引きこもり。ある一件で休養している。休養しているんだから当たり前だけど、中学校に通っていない。
・・・できればその一件とやらは思い出したくない・・・。