甘く、蕩ける。
「すみません、俺もまさかこういう事だと

は思わなくて・・・」

まさかまさか瞬くんの元カノがこの美女だ

なんて。いや、勿論釣り合ってはいる。


ただ・・・


これって完全なる四角関係じゃないの?


突然起きた(いや前からだけど)昼ドラ的

展開に思わず頭を抱える。旦那ももうちょ

っと美形タイプなら、昼ドラみたいにずー

っとシリアスなまま物事が進んでいたの

に。この旦那がいろんな意味で足を引っ張

ってる存在だ。

「つうかお前何なんだよ。いきなり目の前

に現れやがって。ちょっとイケメンだからっ

て調子乗んなよ」

旦那が訳の分からない言い掛かりをつけ彼

に詰め寄る。私は拳を固めると旦那の顔面

目掛け一発殴った。

「いってえな・・・待てよっ!」

「もう放っといて!私の人生は私のものな

の!あなたが振り回していいものなんかじ

ゃないのよ!」

彼の手を取り家を飛び出す。車の助手席に座

ると、彼も戸惑いつつ運転席に腰を下ろし

た。
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