計画的恋愛
「あと昨日は自分の部屋で寝なかったね。どうして?」

笑顔で私に訊ねる暁君。


何でそれを知ってるの……?
もしかして、ずっと覗いていたの……?


悪寒が身体中を一気に駆け巡る。

暁君がまともじゃないことに昨日気付かされたけど……いきなり人が変わったみたい……。
昨日まではこんな人じゃ無かったのに、突然どうして……?


「まぁいいや。ひよはご飯作れないし、心配だから来たんだ。朝からしっかりと食べないと倒れちゃうよ?」

私が黙っていると暁君が笑顔で言った。

テーブルにはお魚や卵焼きなど朝から豪勢な和食の料理が二人分並んでいる。


「……分かった。食べる」

だって食べ物に罪は無いもん。




暁君と向かい合ってダイニングテーブルに座る。

離婚をしてくれと言ったのに、暁君と一緒に朝食を食べることになってしまった。
明日は玄関にバーのロックも掛けよう……。
< 103 / 582 >

この作品をシェア

pagetop