計画的恋愛
結局自分の家に帰ってきた。


「友達が変態でショック受けてるの?」

帰り道もずっと無言の私が気になったのか、私をリビングのソファに座らせると暁君が訊いた。


ストーカーの貴方がその台詞を言いますか。

それより暁君だって、何故茉奈ちゃんが体操服を盗んだことを知っていたの……?


「大丈夫、俺がいるよ」

ちらりと横目で隣に座る暁君を見ると、笑顔で返された。

……訊きたいけれど、怖くて聞けない。


「……どうして私の居場所が分かったの……?」

でも、これは訊きたかった。
だって私はメールも電話もスルーしていたから、暁君には居場所を伝えていないのに。


「ひよのことは何でも分かるよ?」

暁君は寒気の立つような満面の笑み。

私はやっぱり怖くてそれ以上聞くのをやめた。
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