計画的恋愛
「ん?二人とも一条さん?姉妹?」

あ。
何も考え無しに本名を名乗ってしまった!


「違いますよ。一条なんて、珍しい苗字じゃないしね」

どう説明しようと考える前に、明ちゃんがフォローしてくれた。

「お兄と結婚してることは内緒よ」

そしてこそっと耳打ち。

「う、うん……」


結婚してるなんてコンパで言えるわけないもんね。
旧姓を名乗っておけば良かったな。


そして次は男の子の紹介タイム。

暁君の整いすぎてる顔を見すぎているせいだろうか。
正直、誰一人として格好良く思えない。


明ちゃんは人当たりも良いし、美人だから、すぐに男の子達が明ちゃんの周りを囲んだ。
私はあまり積極的なタイプの人間ではないので、隅っこで一人チビチビとオレンジジュースを飲む。

私、何のために来たんだっけ。

でも明ちゃんが楽しそうにしてるから、まぁ良いか。
< 149 / 582 >

この作品をシェア

pagetop