計画的恋愛
「そうなんだ。じゃあ俺と付き合わない?」

「え」


付き合うって、私と貴方が男女交際するってことだよね……?


暁君は卒業式の日にドラマチックに花束を持って現れたというのに、この流れでその台詞が軽いノリ簡単にでちゃうわけ?

まだ私達、話し始めて一分も経ってませんけど……。


私は思わず唖然。


「これから二人で抜けない?」

「え?」

そう言って笑顔の彼は私の腕を引っ張ると強引に立たせた。

「行こう。これ、ひよりちゃんの鞄だよね?」

行こうって何処へ!?

私が返事もしていないのに私の横に置いてあった鞄を勝手に掴むと、腕をぐいぐい引っ張る男の子。
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