計画的恋愛
「そういえば昨日家に帰ったらお母さんがひよりちゃんに会ったって言ってたけど、お兄に家に連れてかれたの?」

「あ、うん……」

「まさか……秘密の部屋に入った!?」

明ちゃんが訊きながら興奮していく。

「強引に連れていかれたよ……」

「中、どんな風だった!?」

大興奮で興味津々に食いついてきた明ちゃん。

「聞かない方が良いよ……」

貴女の兄が盗撮してますよ、なんて明ちゃんに言えるわけがない……。


「やっぱり一発連行のブツばかりだったか……」

だが、口に出さなくても私の表情から読み取ったのか明ちゃんはボソッと呟いた。


「あ、そうそう!昨日ね、うちの両親にひよりちゃんが離婚したいって話をしといたよ」

「え!」

「そしたらお兄とひよりちゃんの話をしたら結婚のこと全く聞いてないって」

「え」

私は呆然。

暁君、ご両親にすら話してなかったの?

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