計画的恋愛
「他人に感情の無いロボットのようだと言われようが、別に俺はこのままで良い。そんなある日、ひよと出会ったんだ。初めてひよと会った日、天使が舞い降りたかと思った」

「え」


天使って……

私、軽くひいてますよ……?


「ひよを見た瞬間、心臓が壊れてしまうんじゃないかというほど反応した。生まれて始めての感覚だった。ひよのお陰で俺も普通の人間なんだと気付かせてくれた」

普通の人間ではないとは思いますけど……


「あの日から俺の人生はガラリと変わった。ひよが俺の世界の中心となったんだ」

中心って……


「俺はひよと一秒でも長く会いたくて、家を出る時間をわざと合わせて毎朝ひよと顔を合わせるようにしてたんだ。毎朝ひよの幼稚園のバスを見送るのが日課になってた。ひよに少しずつ歩み寄って、まず自分を好きになってもらわないといけないと思った俺は毎日ひよと遊んだよ」


確かに思い返してみれば、いつも暁君に手を振っていた気がする……。

暁君は私と出会った時から立派なストーカーだったんだね……。


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