計画的恋愛
「ひよと結婚の約束をしたけれどどうなるかは俺にも不安があった。でも俺はひよに一生傍に居て欲しかったからね。ひよを完全に手に入れるための計画を練ることにした。ひよはどうすれば俺と結婚したいと思い続けてくれるかわからなくて、とりあえずググってみたんだ」

ググッたんかい。


「結婚したい男の条件の人間になるように努力した。料理を勉強したりね」

それで暁君は料理も完璧なのか……。


「あとはね、ひよには悪いけど、結婚したい女の条件も調べて、ひよがそうならないように仕向けた」

「え?どうやって?」

「壮亮に日夜が包丁持って可愛い手に傷がついたらどうするのとか、水洗いで手が荒れたらどうするのとか吹き込んだ」


お兄ちゃんが私に家事をやらせなかったのは暁君のせいだったのか!!!


「壮亮はバカだから、ひよに近付く男除けにも使えたし、色々便利だったよ」

男除けってまさか……


「まさか、お兄ちゃんが男の子と居る時に決まって現れたのって……」

「ちょっと壮亮に吹き込んだら、ひよのところへ全速力で向かってくれるから便利だった」

「……」

お兄ちゃんは良いように暁君に使われてたのね。

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