計画的恋愛
「世の中って簡単だなっと思っていたんだけど、そこで問題が発生し始めた。ホテルの事業もとんとん拍子に進み始めているが、このまま進めばホテル経営に時間を割かれる。俺はこれでも一応学生だし、学校とひよに会う時間を確保するのが危うくなると思って、12歳の時に両親に会社を頼んだんだ。親も俺の話を初めは半信半疑で聞いていたよ」

「そうだろうねー……」

私は呆気に取られながら返事を返す。

そりゃ12歳の子供がホテル経営始めるとか言い出したら、嘘だろと思うよ。


それよりもなんという12歳児。
そんな簡単に世の中お金って増やせるものじゃ無いでしょ……。

変人と天才は紙一重だな……。


「両親に仕事を渡して手の空いた俺は時間を持て余すようになり、毎日ひよを写真におさめるのが日課になっていったな。俺は誰にも宝物を見られたくなくて、部屋はガッチリ施錠したら明が余計気にしていたから、念のために俺の部屋のみ警備を掛けたんだ」


成る程、そうして秘密の部屋が完成したんだね……。

そりゃあんな大袈裟な鍵を付けたら誰でも気になるよ……。

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