計画的恋愛
「ねぇ、ひよりちゃんってさ、お兄以外の男にトキめいた事あるの?」

「無い」

だって私は物心ついてから暁君しか見えなかった。

「やっぱりね。ひよりちゃんはさ、お兄しか知らないからダメなのよ」

「え?」

どういう事?


「ってかね、お兄一人だけしか知らなくて一生をお兄に捧げようなんて思ったのがまず間違い!」

「は、はぁ……」

ずびしっ!と眉間辺りを思いっきり指を差されながら言われた。


「世の中、どんだけ男が要ると思ってんの!?35億って女芸人も言ってるでしょーが!星の数ほど男なんてそこら中に落ちてんだから!一人の男に一生を捧げようなんて人生損してるわ!」

話していくに連れ、どんどん熱くなっていく明ちゃん。

いやでも、流石に落ちてはいないと思うけど……。


「女なら男を侍らせれるだけ侍らせて、手のひらで転がせるだけ転がしてやって、その中から選んでやるのよ!男は手玉に取ってナンボよ!」

なんという肉食系。
なんという女王様。

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