計画的恋愛
「だからそのうち痛い目に遭うって言ったでしょ?」

「……」

「まぁ良いや。ひよ、お家に帰ろう」

暁君は笑顔でそう言って私に右手を差し出した。

だが私は手を掴まずに、その手を見つめる。


「……私が三日間何処に居たか聞かないの?」

「俺はひよのことなら何でも知ってるって教えたでしょ?」

「……」

まさか、ずっとストーキングしてた……?


でもそれより、暁君は私に怒ってないの?

私は暁君と別れるために彼氏を作ろうとしてたんだよ?

どうしてこんなバカな私に、一緒に帰ろうって優しくしてくれるの……?

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