計画的恋愛
「だから俺に頼ってひよに結婚を迫るなんて卑怯な手を使うなんて情けないことをしている場合じゃないよ。こんなところで時間を無駄に使うのは勿体無い。時間は無限じゃないんだ。俺は今だからこそ言えるが、もっと研究に励めば良かったと何度も後悔をしてきた。俺の話を聞いても君は時間を無駄に使ってしまうというのか?若さを大切にするべきだと俺は思う」

「一条さんの言う通りだと俺も思います……!」


何か暁君が真っ当な言葉を出してると変な感じがする……。

暁君の話し方に違和感がありすぎるのも気のせいだろうか……。


「乾君」

「はい」

「だがそんな君には一つ足りないものがある」

「え?何ですか……?」

「情熱だ。研究にかける熱い情熱が足りない。研究者にも人間的にも熱い心は絶対に必要だ。そして今すぐに研究室に行き、研究に励むべきだ」

「はいっ!」

「まだ足りない。情熱が。腹から声を出せ」

「一条さん!俺、頑張ります!!!」

突然乾さんが聞いた事もない大声を出して、私は驚きのあまり身体をビクッと一驚させると暁君が驚きの台詞を吐く。

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