計画的恋愛
「それにひよには俺という完璧な夫がいるんだしね」


完璧な夫ではない。
正確には完璧なストーカーだから。


「暁君、それより乾さんのこと知ってたんだね……。レポートまで読んで……」

「読んだことないよ」

暁君がサラリと言った。

「え」

私は唖然。

「まぁ、めでたしだね」


どこが、めでたしなの!?


「さぁ邪魔者は去ったし、今日はもうお家に帰ろう。お家でいっぱい愛してあげるよ」

「え!?まだ私はこの後も授業あるし!暁君、授業は!?それに乾さん、あのままで良いの!?」

私がそう言うが、暁君は私にお構い無しに私の手を握る。


「俺はもう終わったし、乾はそのうちほかっておけば解けるでしょ」


そんな適当な!!


「さぁ帰ろう」

「ちょっと!暁君!」


結局私は笑顔の暁君に捕まってしまうのでした。

< 287 / 582 >

この作品をシェア

pagetop