計画的恋愛
「お兄ちゃん、まず大阪に帰ろう」

「あ、あぁ……」

「暁君、ごめん。というわけだから、ちょっとお兄ちゃんと一緒に大阪に行くよ」

私は暁君に伝える。

「ひよ、待って」

と、暁君が私の腕を掴んで引き留めた。

「え?」

「壮亮、まずキヨちゃんに電話してみろ。俺が台本書いてやるからその通り話せ」


暁君はお兄ちゃんにそう言うと、ノートを持って来て文字を書き始めた。

約三分後、暁君は書き上がった台本を見せる。


「本当にこんな風にいく?」

私は暁君の書いた台本を読んで言った。


「絶対こうなる」

暁君は自信満々に返した。


そしてお兄ちゃんは暁君に言われるがまま、キヨちゃんに電話を掛ける。

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