計画的恋愛
「ひよ、壮亮、大阪に行く準備して」

スマホを打ちながら言った暁君。

「「え?」」

私達兄妹は目を見開く。


すると暁君はスマホの手を止めるとお兄ちゃんの傍に行き、お兄ちゃんの肩に手をポンと乗せた。


「俺の義兄がこんな酷い目にあったのに黙ってじっとしているなんて出来ない」

真剣な顔をしてお兄ちゃんに言った暁君。


お兄ちゃんはワケがわからず目と口を開いている。
私も同じ顔をしている。


「お前には俺がついてる」

お兄ちゃんは目を見開いたまま。
私も同じく。


「壮亮をこんなにボロボロにしたキヨちゃんを許せないよ」

悔しそうな顔で言う暁君。

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