計画的恋愛
「キヨちゃんはいつも20時頃来るみたいだから、それまでデートしよう」

「え。お兄ちゃんはどうするの?」

「壮亮はほかっとけば良いよ。ずっと抜け殻状態だし。何かあったら連絡入れて貰うから。さぁ行くよ」

「きゃあ!」


暁君は私の手を引っ張った。



「ひよ、ご両親に久々に会いに行く?会いたいでしょ?」

暁君がお店を出てすぐに行った。
暁君の表情はいつもより少し不安げだ。


もしかして、暁君に暴露された日に両親と居たかったって怒った事、気にしてるのかな。


「良い…だって大阪にはお兄ちゃんのために来たんだし……」

それに今暁君を連れて会いに行ったら、ママが丸く収まったって喜びそうだし……。


「じゃあちょっと観光しようか」

「わぁ!」


暁君はそう言って私の手を強引に引いていく。

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