計画的恋愛
「ちょっと熱い」


全身で30万もする格好なのに、たこ焼きを食べてる。
不思議な絵。


「でも自分が食べたいって言ったんだよ」

「うん。熱いけど嬉しい」


暁君って子供みたい。


「じゃあ次はひよね。ふーふー。はい、あーん」

爪楊枝をたこ焼きに刺し、ふーふーと息を吹き掛けて冷ますと私に向ける。


「……自分で食べる」

「食べさせたい。あーん、して」


だからその甘えた顔、反則。


結局私は口を開けて、暁君の思い通り。

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