計画的恋愛
「んまぁ!」

ママは笑顔で口に手を当てた後、

「良かったわね、暁君に愛されてて」

と私にこっそりと耳打ちした。


私の気持ちは昔からママにバレバレなのだ。


「とりあえず部屋に案内するね!」

「うん」


緊張しながら暁君と二階の自室へ。


「ひよは昔からプーさんが好きだったね。プーさんだらけだ」

扉を開けるとすぐに暁君が言った。

私は小さい頃からプーさんが好きで部屋はプーさんのぬいぐるみだらけ。
寝る時もプーさんのぬいぐるみを抱き締めていないと眠れない。


「暁君、私お兄ちゃんのようになりたくないのでお願いします」

「ひよは今も成績は中間だし、大丈夫だよ」

「でも中学から勉強って格段と難しくなるって言うし……」

「大丈夫。俺がついてるから」

暁君は心強い笑みを浮かべながら私の頭をポンポン撫でた。

突然頭を触れられて、心臓はドッキドキ。
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