計画的恋愛
「返す気無かったら、証拠は沢山あるからそれで警察に突き出せば良い」

暁君が言った。

「え?」

証拠って?


「この盗聴器、録音機能つきだから。それに監視カメラのもあるしね」

そう言って暁君は胸ポケットを指差した。

なんという高性能……。


「でも一応被害者には弁護士を通じてキヨちゃんをどうするか聞くからな。被害者はお前だけじゃないから」

お兄ちゃんで精一杯で他の被害者のことを考えていなかった。


「でも暁君、他の人の連絡先まで知ってるの?」

「キヨちゃんに騙してる男を教えてもらった時、名前も電話番号も全部暗記した」

貴方、天才すぎます。

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